昨日は色の話でしたが、今日は音の話です。
日本語はオノマトペがすごいことで有名ですよね。
ちなみに、オノマトペという言葉はフランス語が語源だそうです。
ぜんぜんフランス語らしくないのですが…ボンソワール、ムッシュウから随分遠いイメージが…
言わずと知れた、擬音語や擬態語のことです。
むしろオノマトペだけで会話が成立する疑惑のある日本語なのですが、対する他の言語にはそこまでのオノマトペの幅はないようです。言語にもよるのでしょうが。
しかし、日本語のオノマトペにも問題が。
日本語には、子音だけの文字が「ん」しか存在しません。
そのためオノマトペ、特に擬音語でも、すべて母音をつけなければなりません。
まあ、日本語話者からすれば、すべて母音付きに聞こえるので問題ないのですが。
たとえば、猫がゴロゴロ喉をならすとき、こちらでは「grgrgrgrgrgr」みたいな?
電話のルルルルは「rrrrrr」とか。
まあ、よく聞けば確かにそうなのですが…
ちなみに私にはこれらの発音はできません。無理…
そんな音の話ですが、よくある議論は動物の鳴き声です。ちなみに、この度の話題の中での議論は、ヨーロッパ各国が参照です。他の地域は分かりませんが、きっと面白いのがあるんだろうなぁ…
日本語では、コケコッコー、ブーブー、モーモー、メーメー…がありますよね。
各国の発音で一番論争になるのは、オンドリの鳴き声です。英語のクックドゥールドゥーは絶対に違う!から始まり、ココリコ、ココリゴなどなどいろんな種類がでてきます。日本のコケコッコーは、まあ、そうとも聞こえるね、くらいの反応です。
羊の鳴き声は、各国そろって「ベーベー」。え、メーメーじゃないの?メーメーは山羊だと言われました。両方同じじゃん!…全然違うとバッシングされるので、日本には羊や山羊は動物園にしかいないの!というと、嘘でしょ?とビックリされます。いや、羊飼いが普通にいることのほうに当初はビックリしましたとも!こちらでは、高速道路を走っていて普通に見えますよ~、ハイジな世界。
牛の鳴き声はいかがでしょうか。「モーモー」ですよね?こちらでは、みなさん揃って「ムームー」。別にそんなに変わらないじゃない、別にいいじゃない、と思うのですが、モーモーなんてなく牛聞いたことないよー、って言われます。これに関しては、モーにもムーにも聞こえるので、どちらでもいいじゃんと思うのですが。
さて、一番の論争はこちらです。「ブーブー」!日本で豚はブーブーと鳴くというと、爆笑の嵐になります。それは絶対にない!とどこに行っても断定されるし、豚の鳴き声を聞いたことがないんだろう、とも言われますが、聞いたことはあるし、でも、他になんて表現したらいいのよ!という話題になります。ちなみに、英語ではoinkですね。ヨーロッパ出身の友人たちは、あの豚のフガフガというか、息を吸ったときに喉の奥からでる摩擦音のような音で表現します。でも、それじゃあ、書いて表現できないから!子音だけでは表現できない言語では、その音はどうやって書けばいいの?というと、なんだか不憫な目で見られたりします。
まあ、普段は笑いの提供に、そんなことを議論し合っているのですが、難しいのは、幼い子どもと話すときです。こちらの言語的に間違った情報を教えるのはよろしくないけど、私はその音には聞こえないわ!と思いつつ、子どもの前では羊はべーと言っています。